第2回日本和文化グランプリにて、「patol stool SEIZA」が優秀賞に選ばれました。
patol stoolを正座補助用の椅子として、再構築した作品となっております。patol stoolが
出来た当初から、正座補助のバリエーションを設けたいと考えており、この度ようやく形になり、 なおかつこの様な評価を頂き、大変光栄に感じております。
この椅子を使用すると、正座に不慣れな若い方や外国の方、また、ひざに痛みを感じる方なども正座が楽になります。
使用時は1辺約150mmの立方体サイズで、体の向きに対し45度回した状態で使用すると、
お尻と足が収まり良く座ることができます。使用時の正座の姿勢に違和感がないので、
正面から見た場合、補助椅子を使用していることに気がつかない方もいることでしょう。
折りたたみ時は、厚みが約42mmまで小さくなり、重さはわずか280gと軽量です。
座板と脚の計5つのパーツを、古来より屏風等に使われてきた「紐蝶番」を用いて繋ぎ合わせており、直感的な操作感の2ステップで組み立て、折りたたみが可能です。お尻が当たる座面には触感の優しい針葉樹の国産桧、脚部には強度を保つために広葉樹の国産タモを使用しています。
無垢材の質感と無駄のないデザインは、古くから和の様式で用いられてきたかのような凛とした佇まいを有しています。その為お茶席や慶弔事等の改まった席で使用することも厭いません。
そして、パタパタと折り畳む所作、「たたむ・しまう」という行為、文化はとても日本的で、この “ patol stool SEIZA “ は、「たたむ文化」を具現化した椅子とも言えます。
この椅子を使うことにより、正座を理由に和の席を避けることなく、「和文化」を身近に感じるきっかけになれば嬉しく思います。
審査員の皆様をはじめ、日本和文化振興プロジェクトに携わる皆様、
この度はこのような名誉ある賞を頂きまして、誠にありがとうございました。
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